どうも皆さま、本記事は重賞レースにおける「馬体重」についての記事になります。
さまざまな競馬分析の中でも「馬体重」はメジャーなデータの一つですが、「馬の個性も考えると調べる意味あるのかな?」と思う方も多々いると思います。
今回は「G1レース」のデータを参照しながら「馬体重」を調べる意味があるのか見ていきましょう。
そもそも「馬体重」とは?
まず先に、「馬体重」とはどういうデータなのかを改めて確認しましょう。
「馬体重」とは「各競走馬の体重」のことを指し、レースの1時間前に発表される「馬体重」は「レース発走の約80分前に検量した」重さになります。
JRA(日本中央競馬)の場合は「馬体重」は「2kg」ごと測定されますが、NAR(地方競馬)の場合は「1kg」に測定されます。
「馬体重」をレース前に測定して発表するのは「日本」以外では少なく、「欧米」では測定されることはありません。これは「馬体重がレースに影響を及ぼすことは少ない」という考え方だからです。
このような「欧米」の考えでいけば「やっぱり馬体重ってレースに関係ないのでは?」という気がしますが、そうは言っても実際のデータを見なければ判断できません。
というわけで、国内の「G1レース」をいくつかピックアップして傾向があるか分析しました。
「G1レース」の馬体重をグラフ化して見てみよう
今回の分析でピックアップした「G1レース」は主に「芝の3歳以上または4歳以上の牝牡混合」のレースです。以下がレースの一覧です。(括弧内は統計期間:同一の競馬場で開催されていた期間で分析したため「天皇賞春」と「マイルチャンピオンシップ」は「2016-2020年」の期間)
・天皇賞春(2016-2020)
・安田記念(2018-2022)
・宝塚記念(2018-2022)
・スプリンターズステークス(2018-2022)
・天皇賞秋(2018-2022)
・マイルチャンピオンシップ(2016-2020)
・有馬記念(2018-2022)
各レースに5年間で出走した競走馬の馬体重を調べ、
「全体の馬体重平均」・「単勝馬の馬体重平均」・「連対馬の馬体重平均」・「複勝馬の馬体重平均」・「四複馬(4着以内の馬)の馬体重平均」・「掲示板馬(5着以内の馬)の馬体重平均」・「六複馬(6着以内の馬)の馬体重平均」を算出しグラフ化してその推移を主に見てみます。
各レースの馬体重平均の推移
このようにしてみると明らかに「傾向」があるように見えますね。
「天皇賞春」・「スプリンターズステークス」・「天皇賞秋」・「有馬記念」は「単勝馬の馬体重平均」が「全体の馬体重平均」よりも重く、右に行くほど「全体の馬体重平均」に近づいていくことが分かります。
逆に「安田記念」・「宝塚記念」・「マイルチャンピオンシップ」は「単勝馬の馬体重平均」が「全体の馬体重平均」よりも軽く、右に行くほど「全体の馬体重平均」に近づいていくことが分かります。
少なくとも、「単勝馬」は「全体の馬体重平均」と比較して明確に「重い」or「軽い」ことが多い傾向にありそうです。また「連対馬」・「複勝馬」に関しても「単勝馬」ほどでは無いにしても同じような傾向に見えます。
※天皇賞春の場合、「単勝馬」が「全体の馬体重平均」を大きく重いにも関わらず「連対馬」・「複勝馬」は「全体の馬体重平均」より数kg軽いことを考えると、「2着・3着」の馬は「全体の馬体重平均」より大きく軽い可能性が高いです。
これらの2パターンの傾向はそれぞれのレースから鑑みても距離や開催競馬場に明確な共通点があるわけではないと考えられ、個々のレースの特徴として扱うべきではないかと思います。
「馬体重」はレースごとに特徴的な傾向がある!!
如何だったでしょうか?今回は「馬体重」を調べる意味があるのかを中心に記事にしました。
5年間のデータを参照しただけでもレースごとに「馬体重の傾向」が明確に出てくることが分かったと思います。
今回の分析のように、「「全体の馬体重平均」からどのくらい差があるのか?」や「「全体の馬体重平均」より重い方いいのか?軽い方がいいのか?」を今後のレース分析で調べてみるのはいいかもしれません。
今回の記事は以上です。閲覧ありがとうございました。