どうも皆さま、今回の記事は今週末の「フェブラリーステークス」の統計分析による傾向を解説する記事になります。
年が明けて最初の中央G1レースと言えば「フェブラリーステークス」!!今年からは地方競馬の「川崎記念」が4月開催になったので国内最初のGIレースにもなります。
過去5年間のレースデータからどのような傾向があるか見ていきましょう。
今年の「フェブラリーステークス」の特徴は?
今年の「フェブラリーステークス」は冒頭でも触れたとおり、「川崎記念」が4月開催に変更になったため中央・地方ともに最初のG1レースになります。
その影響で今年からは『「川崎記念」⇒「フェブラリーステークス」』というローテーションの馬が存在しません。(2020年に最低16番人気で2着に入った「ケイティブレイブ」は同ローテーション)
加えて、4月の「川崎記念」まで古馬のG1級レースが地方競馬でないため、地方の有力馬が複数頭参戦を表明しています。(「ミックファイア」・「イグナイター」・「スピーディキック」)
そして、過去の「フェブラリーステークス」の勝利馬に芝レースでも活躍していた馬が何頭かいたこともあり、芝の重賞レースで活躍している馬が複数参戦を予定しています。(「カラテ」・「ガイアフォース」・「ジャスティンカフェ」)
一方で、近年は2月末に開催される「サウジ国際競走」へ遠征する強豪馬が多く、中央競馬所属馬で既にダートG1級レースを勝っている馬は2頭のみです。(「キングズソード」・「レッドルゼル」)
このような状況になっているため、「例年よりも予想が難しい」レースになるのではないかと思います。今回の分析も複数の項目を調べていますが、今年は過去に前例のないデータを持っている馬が多数いるので、「過去の傾向と違う馬が活躍する可能性が高い」かもしれません。
解説の前に:データ対象と統計項目について
本ブログでは「過去5年間のデータ」での統計を推奨しているため、本記事でもその方針に則って統計を行います。
データ対象
本記事で解説する「フェブラリーステークス」は「2019年~2023年」までの5年間に「フェブラリーステークス」に出走し完走した馬を「データ対象」とします。
また、「2023年」に海外から遠征してきた「シャールズスパイト」は国内馬と同様の形で前走レースのデータを取得することができないため、「データ対象」から除外しました。
統計項目
データ対象から抽出するデータは「本レース項目」と「前走レース項目」の2種類に分けました。それぞれに該当する項目は以下になります。
本レース項目
・枠番
・性別
・年齢
・オッズ
・馬体重
・馬体重の増減率(※1)
・斤量馬体重比率
・レース間隔
以上、8項目
(※1)馬体重の増減率は前走レース時と比較して算出。前走レースが「未完走」または「海外レース」の場合は「レース出走時点で最後に完走している国内レース」のデータを参照し、そのレ―スにおける馬体重と比較して算出。
前走レース項目(※2)
・前走レースの開催競馬場
・前走レースの格付け(※3)
・前走レースのコース距離
・前走レースの馬体重
・前走レースの馬体重の増減率(※4)
・前走レースの斤量馬体重比率
以上、6項目
(※2)前走レースが「未完走」または「海外レース」の場合は「レース出走時点で最後に完走している国内レース」のデータを参照。
(※3)条件戦のクラスは現行の勝数による分け方を基準とし、過去のクラス分けは現行の基準で換算。(500万下⇒1勝クラス・1000万下⇒2勝クラス・1600万下⇒3勝クラス)
また、リステッドレースはオープンレースとして換算。
(※4)前走の馬体重の増減率は前々走レース時と比較して算出。前々走レースが「未完走」または「海外レース」の場合は「前走レース出走時点で最後に完走している国内レース」のデータを参照し、そのレ―スにおける馬体重と比較して算出。
以上、本レース項目と前走レース項目を併せて「14項目」の分析を行いました。
フェブラリーステークスの傾向とは?
枠番
まずは枠番のデータからになります。「1枠」と「7枠」以外は複勝実績があり、基本的にはどの枠でも問題は無さそうです。「7枠」に関しては隣の「6枠」と「8枠」の実績から鑑みると偶然5年間に実績がなかった可能性がありますが、「1枠」は最内側の枠番であるため特徴的な傾向の可能性が高いです。
最内側の「1枠」はスタートダッシュが早くなければ一番砂を受けやすい位置になってしまうので、そこが不利になってしまうのではないかと考えられます。
年齢・性別
次に性別と年齢のデータです。意外な結果でしたが、どちらも大きく差が出るような傾向はありませんでした。
パワーが求められるダートレースではありますが、「牝馬」でも割合としては「牡馬」とあまり差がない複勝率になっており、「セン馬」に関しても競走馬全体で母数が少ないので実績がないのは仕方がないと思います。
年齢に関しても流石に「9歳」以降となると競争力が落ち込んでしまうので実績が無くとも不思議ではありませんが、それでも「8歳」までは実績があるので年齢による差はそれほど大きくはないと思われます。
オッズ
オッズの傾向です。荒れやすくもなく堅くもない傾向になっていると思います。「102.4~204.8」倍代の複勝実績1頭を除けば、基本的には「~51.2」倍以下で決まるので穴馬を狙ったとしてもそこを基準に検討したがいいのではないかと思います。
人気馬に関しても「1.6~3.2」倍では複勝率が圧倒的な高さであるため、軸としての信頼度は十分にあるのではないかと思います。
馬体重・前走馬体重
本レースの馬体重と前走レースの馬体重のグラフです。芝レースと比較すると全体的に馬体重が重めになっていることが分かります。特に前走レースの馬体重の複勝率は「510~520」kgを頂点として裾野を広げた分布になっているので非常に分かりやすい傾向になっています。
本レースの馬体重の複勝率に関しても「530~540」kgを超えると一気に下落し、それより軽くなればなるほど複勝率が低下していく傾向があります。
本レースの馬体重は「530~540」kg、前走レースの馬体重は「510~520」kgを基準に評価してするのをおすすめします。
馬体重増減率・前走馬体重増減率
データ数が少ない階級があるため極端な値も存在していますが、本レースの馬体重増減率と前走レースの馬体重増減率では傾向が真逆になっています。
本レースの馬体重増減率は複勝数が「-0.5~0」%以降に分布している割合が多く、比較的に前走レースよりも体重を増やしている馬の方が複勝率が高くなる傾向にあります。
一方で、前走レースの馬体重増減率は複勝数が「-0.5~0」%以前に分布している割合が多く、前走レースの時は体重が減っていた馬の方が本レースで結果を残しやすい傾向にあります。
つまり、本レース時は「馬体重プラス」、前走レース時は「馬体重マイナス」の馬ならば複勝に入る確率が高いかもしれません。
斤量馬体重比率・前走斤量馬体重比率
今回からは前走レース分も含めて斤量馬体重比の分析も行いました。
以前から斤量の統計を取った分析は競馬情報サイトの記事でもそれなりにありましたが、去年から斤量の規定が変更され、今年も斤量付けの仕方が変更されたレースもあるため、過去の斤量データを基準に現在の斤量を評価することが難しい状況になっています。
そのため、単純な斤量の統計とは違う方法で斤量の過去のデータを活用する方法を検討した結果、斤量と馬体重の比率を求めることで(※1)比較的に斤量の規定の変更に左右されず分析できると考え今回から取り入れました。(※1:式=斤量/馬体重*100(単位:%))
その結果が以上のようなグラフになります。基本的に複勝数は両グラフとも比率「10.2~10.6」%・「10.6~11.0」%・「11.0~11.4」%・「11.4~11.8」%の4階級に分布しており、それよりも割合が高くなるとほとんど分布しなくなります。
斤量馬体重比は基本的には比率が低いほど馬体に足しての斤量負担が小さいはずなので有利にはなると考えられますが、複勝率は「10.2~10.6」%と「10.6~11.0」%では後者の方が高いためそうとも言えません。むしろ、この傾向から斤量に対して馬体重が重すぎると好走しにくいと捉えることもできます。
あまりに比率が低い場合はデータ数が少ないこともあって判断が難しいところではありますが、基準としては「10.2~10.6」%・「10.6~11.0」%・「11.0~11.4」%・「11.4~11.8」%の4階級として判断することを推奨します。
前走レースの格付け・前走レースの開催競馬場
前走レースの格付けと開催競馬場は分かりやすい傾向が出ています。
格付けは「G1」レースと「G3」レースに複勝数が集中しており、開催競馬場のデータを含めて考えると「G1」レースは「チャンピオンズカップ」・「東京大賞典」・「マイルチャンピオンシップ南部杯」、「G3」レースは「根岸ステークス」が挙げられます。
一方で「G2」レースは複勝数が少なく、開催競馬場のデータを含めて考えると「東海ステークス」が挙げられます。前走レースが「東海ステークス」の馬は少し注意が必要です。
今年は前走レースが「根岸ステークス」だった馬が少な目なので、基本的には前走レースで「G1」を走っていた馬を狙っていきたいです。
前走レースのコース距離
前走レースが「芝」だった馬は過去の5年間では1頭しかいなかったため、正当な評価が難しいです。遡れば「アグネスデジタル」や「アドマイヤドン」などの「芝」レースでも実績のあった馬が活躍した例はありますが、近年の傾向でも同じことが言えるのかは難しいところです。
前走レースが「ダート」だった馬は距離としては複勝率にあまり差が無いように見えます。「ダート1200m」と「ダート1700m」はデータ数が少ないため正確な数値とは言いづらいですが、それ以外の距離では基本的に20%前後の複勝率ではあるので距離による差は少ないのではないかと思います。
レース間隔
最後にレース間隔です。大半は前走レースの格付け・前走レースの開催競馬場の解説でも触れたレースを走っている馬が多く、そのレース間隔に集中している傾向になっています。強いて言えば「中6週」以降からはそれまでと比較して複勝率が高くなっているのでそこは気にしてもいいのかもしれません。
分析結果から推奨となる馬は!?
以上の分析データから今年のフェブラリーステークスの出走馬のデータに複勝率を当てはめた表と複勝率の平均値を作りました。
平均値を見てみると「ドゥラエレーデ」・「キングズソード」・「イグナイター」がトップ3になっており、想定されるオッズから考えてみても「ドゥラエレーデ」は軸として十分に推奨できます。人気上位が予想される「オメガギネス」は前走レースが「東海ステークス」であるため、前例から考えると軸としては注意が必要です。
前走レースが「芝」だった馬はどれも評価が難しいですが、強いて言えば「ガイアフォース」は馬体重やレース間隔の鑑みればもしかしたら複勝があり得るかもしれないです。
平均値全体を見てもそれほど差がないように見え、例年に比べて予想が難しいですが「ドゥラエレーデ」は軸に推奨、「オメガギネス」は注意が必要という形で解説させていただきます。
今回の記事は以上になります。閲覧ありがとうございました!!