【重賞レース2024】夏競馬最大の重賞レース!「札幌記念(GII)」の傾向と評価タイム

レース別記事

 どうも皆さま、お盆も明けて8月も下旬に差し掛かる時期になりました。今週は「札幌記念(GII)」と「CBC賞(GIII)」が開催されますが、こちらの記事では「札幌記念(GII)」の分析を紹介していきます。
 「札幌記念(GII)」は夏競馬の中で最も格付け・実績の高い重賞レースです。過去でも様々なG1ホースや強豪馬を輩出してきました。
 今回からは新たな分析方法によるものなので今までの分析とは違った形になりますが、精度は高まっていますので心配不要です。(さらなる向上のためデータの収集も随時行っています)
 それでは早速分析の結果を紹介していきます!!

解説の前に:データ対象と抽出方法

1.データの抽出

 分析データは過去5年間にJRAで開催されたレースの中から「札幌記念(GII)」と同様の「札幌芝2000m」のレースを抽出します。その抽出されたレースを「出走し完走した競走馬のデータ」がデータ対象となり、各馬のレースタイムが評価データとなります。

2.分析項目別にレースタイムを抽出

 次にそれぞれのカテゴリーごとに分析項目別にレースタイムを抽出を行います。
 カテゴリーとしては基本的に
・「枠番
・「斤量
・「オッズ
・「馬体重
・「馬体重増減率
・「斤量馬体重比
の6つに分けられます。

カテゴリー解説:斤量

 「斤量」は過去5年間のレースに出走した馬のデータ全体の度数を鑑みて、最小階級を「51㎏以下」・最大階級を「57㎏超過」とした上でその他の階級は「階級の幅」=「1kg」とした「階級」に分けて抽出を行います。
 よって階級は
・「51㎏以下」
・「51㎏超過かつ52㎏以下」
・「52㎏超過かつ53㎏以下」
・「53㎏超過かつ54㎏以下」
・「54㎏超過かつ55㎏以下」
・「55㎏超過かつ56㎏以下」
・「56㎏超過かつ57㎏以下」
・「57㎏超過」

以上8階級に分けられます。

カテゴリー解説:オッズ

 「オッズ」は過去5年間のレースに出走した馬のデータ全体の百分位数の「10%刻み」に該当する値と単勝オッズの理論上の最低値「0.8倍」を「階級」として抽出します。
 よって階級は
・「0.8倍以上かつ3.7倍未満」
・「3.7倍以上かつ5.7倍未満」
・「5.7倍以上かつ8.3倍未満」
・「8.3倍以上かつ12.6倍未満」
・「12.6倍以上かつ18.3倍未満」
・「18.3倍以上かつ27.4倍未満」
・「27.4倍以上かつ42.9倍未満」
・「42.9倍以上かつ71.9倍未満」
・「71.9倍以上かつ141.4倍未満」
・「141.4倍以上」

 以上10階級に分けられます。

カテゴリー解説:「馬体重」・「馬体重増減率」・「斤量馬体重比」

 「馬体重」・「馬体重増減率」・「斤量馬体重比」は「階級の幅」を、「過去5年間のレースに出走した馬のデータ全体から算出されたそれぞれのカテゴリーの標準偏差」を参考とした値にしています。
基本的に
「馬体重・階級の幅」=「30㎏」
「馬体重増減率・階級の幅」=「1.2%」
「斤量馬体重比・階級の幅」=「1.0%」

とそれぞれ設定しています。

それでは早速カテゴリーごとのT検定の結果から紹介していきます。

「札幌記念(GII)」の各カテゴリーのT検定

枠番:T検定と代表値

 「枠番」はどの枠番とのT検定でも「0.05超過」だったので明確に差が出る要素とは言えないです。そのため、今回は評価カテゴリーから外れます。「枠番」のデータは他のレースの分析を見ても差が出にくい項目なので仕方ないです。(「枠番」で差が出るレースはそれこそ「アイビスサマーダッシュ(GIII)」ほどに極端な場合に限られます)

オッズ:T検定と代表値

 「オッズ」は他のレースと比較すると差が出るラインが広めですが、「27.4倍≦~<42.9倍」と「42.9倍≦~<71.9倍」が境界となって明確な差が出ます。よって、今回の「オッズ」のカテゴリーは評価カテゴリーとして採用されます。基本的に「オッズ」は明確な差が出やすいので、他のレースでも大抵は評価項目として採用される思います。

斤量:T検定と代表値

 「斤量」も「55㎏≦~<56㎏」と「56㎏≦~<57㎏」が境界となって明確な差が出ます。よって今回の「斤量」のカテゴリーは評価カテゴリーとして採用されます。「斤量」も明確な差が出やすいので、他のレースでも大抵は評価項目として採用される思います。

馬体重:T検定と代表値

 「馬体重」は「枠番」と同様にほとんどの組み合わせで「0.05超過」となっているため、明確な差が出ません。そのため、今回は評価カテゴリーから外れます。

増減率:T検定と代表値

 「馬体重増減率」もほとんどの組み合わせで「0.05超過」となっているため、明確な差が出ません。そのため、今回は評価カテゴリーから外れます。

斤量馬体重比:T検定と代表値

 「斤量馬体重比」もほとんどの組み合わせで「0.05超過」となっているため、明確な差が出ません。そのため、今回は評価カテゴリーから外れます。

 以上より、評価カテゴリーとして採用されるのは「オッズ」と「斤量」の2カテゴリーになります。これら二つのカテゴリーの各タイム群が評価タイムとして扱われます。

「札幌記念(GII)」出走馬の評価タイム

 以上の表が評価カテゴリーのデータとそこからの評価タイムの平均データになります。「オッズ」に関しては現時点での予想オッズなので、実際には当日の発走直前1時間前以降のオッズを確定的オッズとして参照して頂きたいです。
 現状では予測順位1位~5位までの馬が有力と思われます。よって、「プログノーシス」・「シャフリヤール」・「ステラヴェローチェ」・「チャックネイト」・「ジオグリフ」・「ノースブリッジ」が複勝圏内に入る可能性が非常に高いです。特に過去の実績から考えて「プログノーシス」は安定した軸馬になり得る馬です。
 分析としては以上になります。上述のように「オッズ」は当日の発走直前1時間前以降にならないと断定しきれないため直前まで判断を確定させないように心掛けるとよいでしょう。

今回の記事は以上になります。閲覧ありがとうございました!!