どうも皆さま、今回は2024年「京都記念」の統計分析の結果を解説していきます。
京都競馬場が改修工事を行っていたため実に4年ぶりの京都開催になりますね。昨年まで阪神競馬場で代替開催されていたので、去年と今年ではレース傾向が全く違う可能性が高いです。
本記事では京都開催時での直近5年間の京都記念のデータを基に、複勝率を中心にレース傾向や馬の傾向を解説していきます。
解説の前に:データ対象と統計項目について
本ブログでは「過去5年間のデータ」での統計を推奨しているため、本記事でもその方針に則って統計を行います。
データ対象
本記事で解説する「京都記念」は「2021年~2023年」までの期間において阪神競馬場での代替開催であったため、その期間のデータを除外し「2016年~2020年」までの5年間に京都記念に出走し完走した馬を「データ対象」とします。
統計項目
データ対象から抽出するデータは「本レース項目」と「前走レース項目」の2種類に分けました。それぞれに該当する項目は以下になります。
本レース項目
・枠番
・性別
・年齢
・オッズ
・馬体重
・馬体重の増減率(※1)
・レース間隔
以上、7項目
(※1)馬体重の増減率は前走レース時と比較して算出。前走レースが「未完走」または「海外レース」の場合は「レース出走時点で最後に完走している国内レース」のデータを参照し、そのレ―スにおける馬体重と比較して算出。
前走レース項目(※2)
・前走レースの開催競馬場
・前走レースの格付け(※3)
・前走レースのコース距離
・前走レースの馬体重
・前走レースの馬体重の増減率(※4)
以上、5項目
(※2)前走レースが「未完走」または「海外レース」の場合は「レース出走時点で最後に完走している国内レース」のデータを参照。
(※3)条件戦のクラスは現行の勝数による分け方を基準とし、過去のクラス分けは現行の基準で換算。(500万下⇒1勝クラス・1000万下⇒2勝クラス・1600万下⇒3勝クラス)
また、リステッドレースはオープンレースとして換算。
(※4)前走の馬体重の増減率は前々走レース時と比較して算出。前々走レースが「未完走」または「海外レース」の場合は「前走レース出走時点で最後に完走している国内レース」のデータを参照し、そのレ―スにおける馬体重と比較して算出。
以上、本レース項目と前走レース項目を併せて「12項目」の統計を行いました。
京都記念の各種レース傾向
枠番
まずは枠番から傾向を見ていきましょう。複勝率を見ると「4枠」が突出して高く、その次は「6枠」でその他は横並びといった感じです。開催時期を考えても、内枠と外枠で差がそれほどないということは芝のコンディションによる影響は比較的少ないのではないかと思います。
「4枠」が高いのは偶然な可能性もありますが、内枠の馬の壁になりつつ足を溜めることができる位置取りをしやすいのでそういった点が理由になってくるのではないかと思います。
性別・年齢
次は性別・年齢の分析結果です。「牝馬」・「セン馬」よりも圧倒的に「牡馬」の出走数が多いですが、複勝率で見てみると「牝馬」が「牡馬」よりも高いという結果になります。これは「牝馬」の方が斤量が軽くなるため、距離2200mという比較的長い距離ではそこが差となって現れているのではないかと思います。
とは言え、斤量のハンデがあったとしてもそれなりに能力のある「牝馬」でなければ複勝に入るのは難しくなるので、実績も確認したうえで選択する必要があります。
「セン馬」に関しては、競走馬全体でも見てもそもそもの母数が少ないので過去の複勝実績がないのは仕方がないと思います。「セン馬」という理由で予想から外すというのも少し浅慮であると思います。
年齢に関しては、圧倒的に「4歳」が有利という結果になっています。「6歳」「7歳」でも複勝実績はありますが、出走数を鑑みれば複勝率は低いと言わざるを得ないです。直近のレースの結果や過去の京都競馬場での実績が良好であれば「6歳」以降の馬でも選択できると思いますが、基本的には「4歳」「5歳」の馬を軸に考えるのがベストだと言えます。
オッズ
オッズの分布になります。階級は等比的な階級幅(0.8*2^階級の高さ)に設定しています。
グラフをみれば一目瞭然ですが、複勝実績のある最低階級でも「6.4~12.8」倍であるため非常に堅いレースになりやすいことが分かります。
阪神競馬場での代替開催の時は11番人気「アフリカンゴールド」が勝ったことは話題になりましたが、京都競馬場ではそういった大番狂わせは起きにくいかもしれないです。
加えて「0.8~1.6」倍だった馬4頭は全て複勝内に入っていたので、圧倒的な支持率の馬であるならば軸にして馬券を買うべきだと思われます。
馬体重・前走レースの馬体重
馬体重と前走レースの馬体重の傾向です。広い階級に出走実績あるため複勝率のグラフが乱高下しており判断が難しく見えます。しかし、出走数で見ると「480~490」Kgを軸として裾を広げているような分布になっており、複勝数で見ると「490~500」Kg以降の階級では実績が少なくなっているのが分かります。
比較的に軽量な馬の方が好走しやすい傾向があるかもしれません。一般的に長距離レースほど軽量な馬が活躍しやすいとされているので、芝2200mという中距離よりも長いレースでもその傾向があるのかと思います。
馬体重増減率・前走レースの馬体重増減率
馬体重の増減率の傾向です。前走レースの増減率はどの階級であってもそれほど差はないように思えます。強いて言えば「+2.5~+3.0」%以降の実績はないため、前走レースの出走時に重くなり過ぎている馬なら少し考えた方がいいと思います。
本レースの増減率は複勝数をみると「+0.0~+0.5」を中心として裾野を広げているので、比較的には前走レースよりも体重が増えている馬の方が若干良いのではないかと思われます。
4歳馬の場合は3歳の時から成長して体重を増やす馬が多々いるので、4歳馬で増減率がプラスであれば体格が成長している証しだと捉えると良いかもしれません。
前走レースの開催競馬場・格付け
前走レ―スの競馬場は「京都」と「中山」が出走数としては多いですが、複勝率で見ると「東京」が突出して高いです。また、前走レースの格付けは「G2」レースが出走数としては多いですが、複勝率としては「G1」レースが突出して高くなっています。
開催時期やローテーションを鑑みた上で「東京」開催の「G1」レースの例としては「天皇賞秋」・「ジャパンカップ」の2レースが挙げられ、前走レースがこのどちらかであれば軸として考えてみてもいいのではないかと思います。
前走レースの馬場種類及び距離
馬場種類と距離に関しては「京都記念」のレース距離芝2200mと近い距離を前走で経験している馬が多い傾向にありますが、複勝率の傾向では長い距離に行くほど高くなっていくように見えます。「芝2500m」と「芝3000」のレースとしては開催時期やローテーションを加味すると「有馬記念」と「菊花賞」が挙げられます。どちらも「G1」レースであることも含め、前走出走していたならば注目していいと思います。
レース間隔
最後にレース間隔になります。出走数・複勝数・複勝率の3点とも「中12週以上」が高いという結果になりました。今年に入ってから既に始動している馬は他の項目の傾向を踏まえた上で買う選択をした方が良さそうです。
「中3週」で出走していた馬も多いですが、複勝率は「0」%なので注意すべきです。「中3週」となると前走レースが「日経新春杯」であるパターンが挙げられます。この点には関しては注目した方が良いでしょう。
統計分析結果からの推奨馬
統計分析の結果から複勝率を今回「京都記念」に出走する馬に当てはめたのが上記の表になります。(オッズ・馬体重・馬体重増減率は当日にならないと確定しないためここでは省かせていただきます)
平均値から考えると、「ラヴェル」・「プラダリア」・「プラチナトレジャー」が30%を超えており注目できるのではないかと思います。特に「プラダリア」は昨年の「京都大賞典」を勝利している馬なので文句なしで「推奨」できます。
現状「一番人気」と予想される「ベラジオオペラ」は平均値としては低くなっていますが、昨年の「チャレンジC」を勝利しており、非常に強い傾向である「4歳馬」なので推奨とまではいきませんが「ヒモ」には絶対に入れた方が良い馬だと思います。
というわけで、今年の「京都記念」の分析記事でした。