【レース解説2024】「高松宮記念」の前哨戦!!「オーシャンステークス」の傾向とは?

レース別記事

 どうも皆さま、今回の記事は3/2に行われる「オーシャンステークス」の解説をしていきます。
 「オーシャンステークス」は3月末に行われる「高松宮記念」の前哨戦の一つとなっており、出走登録馬が多数いるためほぼ毎年フルゲートになるレースです。(今年もフレゲート16頭に対して24頭が登録をしていました)
 「高松宮記念」を占う重要なレースであるため、しっかりと傾向を掴んでいきましょう!

今年の「オーシャンステークス」の特徴

 今年の「オーシャンステークス」に例年と出走状況は変わらないと思います。当日の天候は「晴れ」の予報で、前日に少し雨が降るかもしれない程度なのでおおよそ「良馬場」か、もしかしたら「稍重馬場」で行われると予想されます。
 強いて言えば、昨年から斤量の決定方法である「別定」の規定が変更されたので一昨年までよりも全体的に1kgほど斤量が増えています。「斤量馬体重比率」で言えば全体的に+2%前後増えているということになりますが、基本的にはそこまで影響はないと考えられます。(馬体重の増減量に置き換えると約-4kg。そこから増減率に置き換えると1%未満の変動ということになるので多少の変動程度であると思います)

解説の前に:データ対象と統計項目について

 本ブログでは「過去5年間のデータ」での統計を推奨しているため、本記事でもその方針に則って統計を行います。

データ対象

 本記事で解説する「オーシャンステークス」は「2019年~2023年」までの期間でオーシャンステークス」に出走し完走した馬」を「データ対象」とします。
 また、前走レースのデータは、前走が「海外レース」の場合は国内レースと同様なデータを取得できないので、最後に出走し完走した「国内レース」を前走レースの参考データとします。
 前走が「未出走」または「未完走」の場合も同様に、最後に出走し完走した「国内レース」を前走レースの参考データとします。

統計項目

 データ対象から抽出するデータは「本レース項目」と「前走レース項目」の2種類に分けました。それぞれに該当する項目は以下になります。

本レース項目

枠番
性別
年齢
オッズ
馬体重
馬体重の増減率(※1)
斤量馬体重比率
レース間隔
以上、8項目
(※1)馬体重の増減率は前走レース時と比較して算出。前走レースが「未出走」・「未完走」または「海外レース」の場合は「レース出走時点で最後に完走している国内レース」のデータを参照し、そのレ―スにおける馬体重と比較して算出。

前走レース項目

前走レースの開催競馬場
前走レースの格付け(※2)
前走レースのコース距離
前走レースの馬体重
前走レースの馬体重の増減率(※4)
前走レースの斤量馬体重比率
以上、6項目
(※2)条件戦のクラスは現行の勝数による分け方を基準とし、過去のクラス分けは現行の基準で換算。(500万下⇒1勝クラス・1000万下⇒2勝クラス・1600万下⇒3勝クラス)
また、リステッドレースはオープンレースとして換算
「OP-N」は地方のオープン戦を指します。
(※3)前走の馬体重の増減率は前々走レース時と比較して算出。前々走レースが「未出走」・「未完走」または「海外レース」の場合は「前走レース出走時点で最後に完走している国内レース」のデータを参照し、そのレ―スにおける馬体重と比較して算出。

「オーシャンステークス」の傾向とは?

枠番の傾向

 まずは枠番です。「複勝率」でみると「1枠」が突出して高く、それ以外はそれほど変わりはないという傾向です。強いて言えば「3枠」と「8枠」が少し低い程度です。
 「1200m」の短距離レースになるので最内側の「1枠」が高く最外側の「8枠」が低いことは自然なことではあると思います。傾向としては一般的な「1200m~1400m」の短距離レースと同様であると考えていいと思います。

性別・年齢

 「性別」と「年齢」の傾向です。「性別」は「牡馬」と「牝馬」で出走数にあまり差がないく、「複勝率」では「牡馬」が若干高くなっている程度です。「斤量」の優遇をそこまで「牝馬」が受けていないということだと思いますが、有力な傾向とは言えないかと思います。「セン馬」に関しても「複勝」に何度入っているので「性別」による差はそこまで気にしなくていいと考えられます。
 「年齢」では「5歳」~「7歳」までは差があまりなく、「8歳」以降は全く「複勝実績」がないという傾向になっています。これもありがちな傾向ではあるのですが「8歳」以降の馬は評価を下げて考えるといいと思います。

本レースのオッズ・前走レースのオッズ

 「オッズ」と「前走オッズ」に関しては「64.8<=~<194.4」倍以降でも「複勝」に入っているおり、「7.2<=~<21.6」倍でも「複勝率」は「30%」前後はあるということを考えると比較的に荒れやすいレースになると思われます。
 「オッズ」の人気を重視して買うと痛めに遭う可能性が高いので、「オッズ」はある程度の参考値ぐらいに捉えておく方がいいと思います。

本レースの斤量馬体重比率・前走レースの斤量馬体重比率

 本レースと前走レースの「斤量馬体重比率」は比率が低い方が有利という傾向が顕著にあります。「斤量馬体重比率」が「12.2」%を超えると「複勝率」が低下する傾向も見られるので、優先的に比率が低い馬を選びましょう。

本レースの馬体重・前走レースの馬体重

 「馬体重」に関しては、本レースにおいては「500<~<=520」kg以降から「複勝率」が上昇しており、「前走レースの馬体重」も「520<~<=540」kg以降から上昇しているので重い方が有利という明確な傾向があります。「1200m」という短距離のスピードと中山競馬場の急坂を上るためにパワーが必要となってくるので、がっしりとした重めの馬が有利になっているのかもしれません。全体を見て馬体重が重い馬は優先して選んでいきましょう。
 

本レースの馬体重増減率・前走レースの馬体重増減率

 「本レースの馬体重増減率」は「複勝率」の傾向を見ると比較的には馬体重が増えている馬の方が有利になっていますが、「2.0<~<=3.0」以降はまったく実績がないので極端に増えすぎている馬は避けた方が良さそうです。「前走レースの馬体重増減率」に関しては-1.0<~<=0.0」%~「2.0<~<=3.0%まではそこまで「複勝率」の差がありませんが、「-2.0<~<=1.0」%未満と「2.0<~<=3.0」%以降からは低下しているのでその幅に収まっている馬を選んだ方がよさそうです。

前走レースの格付け・競馬場・コース距離

 前走レースの「格付け」・「競馬場」・「コース距離」の3項目の傾向です。「前走の格付け」は前走が「G1」レースだった馬の「複勝率」が圧倒的に高いですが、「出走数」で考えれば前走が「G3」レースまたは「OP」レースだった馬が多いので基本的には差があまり出てこない項目になると思います。「前走レースの競馬場」で見ると「中山」だった馬の「複勝率」が高い傾向がありますが。これは「前走レースのコース距離」が「芝1200m」・「芝1400m」の「複勝率」が高いことを踏まえると、前走レースが「カーバンクルステークス」であった馬が好走している可能性が高いです。また、「阪神」・「中京」も「複勝率」が高いのですが、昨年まで改修中だった「京都」競馬場で行わるレースを二つの競馬場で代替開催されていたことが影響しています。今年からに関しては、この傾向が見られない可能性が高いので要注意です。
 逆に言えば、「京都」の実績が全くないの傾向なのも今年から変わると考えられるのでマイナスに捉える必要はないと思います。

レース間隔

 「レース間隔」のデータの取り方は少し手を加えました。今まで「1週ごと」(+「中12週以上(鉄砲明け)」)で調べていましたが、今回からは「2週ごと」に変えました。同じローテーションでも年によっては暦の都合で間隔が1週だけズレてしまうことがあるので、そこに対応するためです。
 改めて「レース間隔」の傾向ですが、「中4週~中5週」以降から「複勝率」が上昇しています。一方で「中2週~中3週」で出走した馬はそこそこ頭数がいるのにも関わらず「複勝数」が「0」なので、上述の「前走レースの競馬場」の傾向を踏まえた上で考えると前走レースが「北九州短距離ステークス」の馬は避けた方がいいと言えます。
 「複勝数」が主に分布している「中4週~中5週」~「中10週~中11週」に該当するレースとしては、「カーバンクルステークス」・「シルクロードステークス」・「淀短距離ステークス」などが主に挙げられます。

傾向の優先順位は?

以上のデータの傾向の強弱から項目に優先順位を付けるとするならば以下のようになります。

  1. 本レースの斤量馬体重比率・前走レースの斤量馬体重比率
  2. 本レースの馬体重・前走レースの馬体重
  3. 本レースの馬体重増減率・前走レースの馬体重増減率
  4. レース間隔
  5. 枠番
  6. 前走レースの格付け・競馬場・コース距離
  7. 本レースのオッズ・前走レースのオッズ
  8. 性別・年齢

優先順位1位斤量馬体重比率」:非常にはっきりとした傾向であったため優先順位は最上位と考えます。できるだけ比率が低い馬を選んでいきましょう
優先順位2位馬体重」:上記の「斤量馬体重比率」と同じく顕著な傾向がある項目でした。本レースでは「500<~<=520」kg以降、前走レースでは「520<~<=540」以降の重さの馬を狙いましょう。
優先順位3位馬体重増減率」:「複勝数」が分布している階級には特徴があったと言えます。特に「前走レースの馬体重増減率」に関しては-1.0<~<=0.0」%~「2.0<~<=3.0%の範囲内の馬が狙い目になってくるので注目しましょう。
優先順位4位レース間隔」:「中4週~中5週」以降から上昇していますが、それ以降で差がそれほど大きくなっていくわけではないので多少の有利があるという認識でいいと思います。一方で「中2週~中3週」には注意しておきましょう。
優先順位5位枠番」:一般的な短距離レースと同じく内側が有利という認識くらいでいいと思います。外枠だからといっても若干の不利がある程度と捉えるくらいだと思います。
優先順位6位前走レースの格付け・競馬場・コース距離」:改修中だった京都競馬場の代替開催レースの影響があるため、今年の目線で考えると「前走の競馬場」の傾向に関しては怪しい所があります。「格付け」は大半の馬が前走レース「G3」か「OP」に出走しており、「コース距離」に関しても多くが「1200m」を走っているので差が出るような要素とは言えないです。
優先順位7位本レースのオッズ・前走レースのオッズ」:荒れやすいレースであるのであまり気にしない方がいいと思います。人気がある馬だからといって信頼してしまうのは禁物です。
優先順位8位性別・年齢」:「牝馬」・「牡馬」で差がそれほどなく、「セン馬」の実績も複数あるので全体的に要素としてはレースにあまり関係がないと思います。「年齢」も「5歳」~「7歳」までは差があまり無いため、「8歳」以降を避けることだけを覚えておけばいいです。

まとめ:「推奨馬」と「注目馬」は!?

 「推奨馬」は「シュバルツカイザー」・「ビッグシーザー」の2頭です。両馬とも「馬体重」が出走予定馬の中でも重い方であり、レース間隔も問題ない上に既に「OP」レースも勝っていることもプラス評価です。
 「シュバルツカイザー」の父「ダークエンジェル」は短距離レースで活躍している「マッドクール」を輩出しており、「ビッグシーザー」も父「ビッグアーサー」が短距離重賞を複数勝利している「トウシンマカオ」を輩出しているので血統としても申し分ないと思います。
 「注目馬」としては先ほど名前を出した「トウシンマカオ」と「ダディーズビビッド」です。
 「トウシンマカオ」は「馬体重」が「推奨馬」の2頭とは真逆で軽い方になるのですが、既に重賞2勝を上げている馬なので気に留めておく必要があると思います。
 「ダディーズビビッド」は「馬体重」が重い方だからという理由もありますが、一昨年の「オーシャンステークス」で1着と0.2秒差の4着と好走していた経歴があるので注目していいかと思います。
 以上が「推奨馬」と「注目馬」になります。

今回の記事は以上になります。閲覧ありがとうございました!!